真鍮のクリップ。
今からおよそ110年前、
アール・ヌーヴォー時代のフランス製。
以前、クリニャンクールに訪れたときにおじさんに分けてもらったもの。
管理が悪かったのか、見つけた時は潰れて ”ぐしゃぐしゃ”。
日本でのんびり修復してたらなんとか4つだけ出来た。
あのおじさんも、ここまでやるとは思ってなかっただろう。。
まとめて1ユーロにまけてもらった。
次に訪れた時にこっそり付けてってやろうか。
100年前といってもバネの技術は今と何ら変わってない。
むしろこのときの強度が強いくらい。
「モノを挟む」という考えがそのままの形で今に残った。
ぐしゃぐしゃだったけれど。
持ち部の花型や留め部のシェル型細工はアール・ヌーヴォー独特。
量産メーカーはやらないだろうし、できないだろうな。
カシミヤやシルクの巻物に”高級”なクリップもいいけれど
”古級”なそれは、乙なもんです。
katayama